歯科衛生士について院長が思うこと

親知らずの抜歯 新柴又たきぐちファミリー歯科

新柴又たきぐちファミリー歯科 院長の瀧口です。

歯科衛生士という職業をご存知でしょうか?
歯科衛生士は医療系国家資格の一つで、資格取得のために3年間歯科衛生士学校に通い、
無事に国家試験を合格した人だけが得られる資格です。

私は過去に歯科衛生士学校で講師をしていました。
多くの学生は高校を卒業し18歳で歯科衛生士学校に入学します。
今では当たり前となりましたが、歯科衛生士学校には夜間部も存在し、昼間は仕事をしてお金を貯め、夜間に勉強して国家試験に挑む方も多くいらっしゃいます。
今まで私が講師として指導し卒業していった学生はざっと数えて400人くらいはいるのではないでしょうか。
もしかしたらこのブログを読んでくれている方の中にも私の事を覚えていてくれて、今や立派に活躍されている衛生士さんもいるかも知れません。

勉強する学生 新柴又たきぐちファミリー歯科

歯科衛生士国家試験はとても難易度の高い試験です。
そんな歯科衛生士学校では何を勉強するのでしょうか。
歯科衛生士の基本業務は歯周病治療ですので、歯周病の勉強をすることは当然です。
しかしそれだけではありません。

基本的な歯の構造だけではなく、解剖(体の骨格の勉強)、生理学(人の体がどのような活動を行なっているか)など体の基本的なところから、虫歯の罹患率や日本の保険制度まで歯科に関わるありとあらゆる事を全て勉強しなければいけません。

私は歯科衛生士という職業は大変素晴らしい職業だと思っています。
歯科医院ではこの歯科衛生士抜きにして十分な業務を行うことはできません。

歯科衛生士に一番必要と思われる能力

それでは、歯科衛生士に一番必要と思われる能力は一体何なのでしょうか?
治療技術はとても重要ですので必須項目です。
その次に最も重要なのは、コミュニケーション能力だと思います。

歯周病治療には非常に長い時間と根気が必要となります。
虫歯と違い、今日治りました、次回で治りますよ、ということはほとんどありません。
まずはブラッシング指導、その次に歯石取り、さらに歯茎の再検査、そこからまた悪いところを洗い出してもう一度歯石取り・・・

虫歯は治ると痛みがなくなりますが、歯周病はそもそも痛みなく発症する病気のため、治っている感覚がはっきりとわかりません。

歯周病治療をされていた患者さんからは、
「毎回治療に行く度に麻酔をされて歯をガリガリやられる」
「いつまでやるのか分からないし、何をされているのかわからない」
このようなお言葉をよくお聞きします。

インフォームドコンセント
インフォームドコンセント

昔から患者と医者の間に求められていること。
それは説明と同意(インフォームドコンセント)です。
インフォームドコンセントとは、患者様が医師等から診療内容などについて十分な説明を受け理解した上で、患者様ご自身が同意され、最終的な治療方法を選択していただく事をいいます。

いまこのような時代だからこそ、このインフォームドコンセントがとても重要なのです。
治ったはずなのに痛みが出始めて文句を言われてしまう。
良かれと思い行なった治療が後に裁判になり負けてしまう。
歯科治療は非常に難しく、癌のように切除して命が救われたということはほとんどありません。
しかしながら、治療を行うことでQOL(生活の質)を向上させることができます。

長生きができても不幸であっては楽しくありません。
何でも食べられる、どこに行っても笑顔でいられる、そんな環境にいられた上で、長生きできれば幸せですね。

私たち歯科医師はそのお手伝いをする仕事です。
しかし、その全てを一人で担うことはできません。
そこで必要なのが歯科衛生士です。

口腔内環境を守る歯科衛生士

歯科衛生士に虫歯治療はできません。
しかし、お口の中の環境を改善するお手伝いを精一杯やってくださります。
我々歯科医師がいくら虫歯治療をしても、また虫歯になってしまえば
元も子もありません。
それを良い環境のまま維持するサポート役として、歯科衛生士は必ず必要なのです。

患者さんの中には聞きたいことがあっても先生には言いづらいので相談しない方も多いようです。
歯科衛生士の多くは女性ですので、話しやすいのでしょう。
「先生、○○さんがこんなこと言ってましたよ」
このような報告をよく受けます。
患者さんの本心を聞く機会を与えてくれるのは紛れもなく歯科衛生士なのです。

歯周病治療は継続的に行うことで少しずつ状態を改善させていきます。
そのためには患者さんに頑張って通い続けて頂く必要があります。
患者さんを励まし、勇気づけ、より健康なお口に変化させていく事、それは歯科衛生士にしかできません。

チーム医療の大切さ

これからの歯科医療に大切なことは、患者さんの治療を第一とした上で、
歯科医師と歯科衛生士が一つのチームとしてそれぞれの業務を遂行できる事だと思います。

皆が医院全体を考えられるような医院づくりができる、医院づくりが楽しい、
やりたい事ができる、そんな歯科衛生士が活躍できる場を院長としてこれからも提供していきたいと思っています。

当院を開院し、いま私と共に働いてくれている歯科衛生士さんは全員が非常に優秀です。
私の気づかないたくさんの事に気付き、院長として自分にはできないような様々な事を自ら率先してやってくれます。
なぜここに集まってきてくれたのだろう、こんなに優秀な方が集まるなんて偶然にも程があるな、と思ってしまうくらいです。

そんな一生懸命に働いてくれている当院スタッフに、この場を借りて感謝の気持ちを伝えたいです。

毎日どうもありがとう。

長々と書いてしましましたが、
この文章が患者さんだけではなく、多くの歯科衛生士に読まれ、共感され、そして何より、皆が立派に成長してくれることを“先生として”心から願っています。

2022年2月執筆
新柴又たきぐちファミリー歯科
院長 瀧口晋平


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